2010年06月29日 17:45

閃光のナイトレイド[BD]第1巻 価格 6825円(税込) 発売日 2010/06/23
それでは続きから書いていきます。今回はたくさん主要人物死にますね・・・。ではいきましょう!
![]() 閃光のナイトレイド |

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概略
今から5時間後の午前0時に、上海に超弩級新型爆弾の投下を宣言する高千穂勲。それを聞いて動揺する関東軍と欧州使節。一方、場所は葵と葛のところへ。このようなやり方に不満を持っていることは分かると言う葵ですが、それを打ち消そうとする葛。しかしお互いを知るほどの時間はあったのだと言う葵は、桜井機関ではなく、自分たちのところへ帰って来いとの叫ぶのでした。
そして場所は棗と久世の戦闘へ。新月ということで力を十分に使えず、久世の能力と銃撃に苦戦する棗。それでもどうにか相手の能力を読み、退けることに成功するのでした。しかしその後突然屋上からの兵士の銃弾が一発命中して、血を吐き倒れてしまいます。そこに来た葵と葛ですが、棗は雪菜にこのことは黙っていてほしいと頼みます。そこに雪菜からのテレパシーが来ますが、それに懸命に最後の力を使って道に迷っている雪菜を入口へ導きます。そして外へ出た雪菜の新月の星空の眺めている傍ら、棗は絶命してしまうのでした。そして葵に連絡を入れる雪菜ですが、その葵と葛は何も答える気持ちになれないのでした。そして語り出す葛は自分の弱さを知っていた棗のことを思い、葵とともに雪菜のもとに向かうのでした。
棗はすぐ追ってくると言う葵。そして葵・葛・雪菜は高千穂勲と静音のいるところへ。葛は早速納得できないのだと言いますが、高千穂勲は多くの民族がひしめく上海でなければ多くの国家に痛みは伝わらないのだと反論します。そして葵たちのの能力を引き合いに出し、これと同じような新型爆弾を投下して、恐怖の存在にするのだと。それでも反論を試みる葵ですが、考え抜いた答えだと言い、静音のいる方へ顔を向けるのでした。そして信託を授かった静音が来ますが、高千穂勲へ信託を伝えることを拒否します。その理由は先代の預言者である十和の意にそわないということ、そして高千穂勲自身が心が揺れていること。そして雪菜のもうやめてくださいという言葉でついに和解すると思いきや、そこで桜井による銃撃が。撃たれてしまう高千穂勲ですが、そんなのお構いなしで、新型爆弾を軍が接収するすると言う桜井。これで桜井機関の任務が終了と言い、立ち去る桜井に殴りかかろうとする葛ですが、それを葵は新型爆弾の処分をやらなければならないと止めます。そして静音に泣きじゃくる雪菜を任せ、葵と葛は新型爆弾の処理に向かうのでした。
桜井により高千穂勲一派に作戦の中止を宣言されますが、それに市ノ瀬が抵抗。操縦士を脅して、離陸させます。離陸しようとする飛行機に飛び乗る葵と葛は早速市ノ瀬に説得を試みますが、なかなか上手くいきません。しかし途中の関東軍の対空砲や戦闘機による攻撃で、市ノ瀬とパイロットは気絶。そして葵と葛で飛行機を飛ばし、処理することにするのでした。
一方残された雪菜は静音に力を貸してくださいと頼みます。高千穂勲に落ちた花を拾いながら、やらなければならないことがあると言うのでした。2人の力で新型爆弾の投下した場合の幻影を見せるということを行う静音と雪菜。それは悲劇の痛みを1人でも多くに見せられるから。幻影を見せ終わった静音と雪菜の前には、またも桜井。新型爆弾は軍が手に入れ、預言によって完成させると言い、雪菜を気絶させ静音を連れ行こうとします。その時前から壱師が来ますが、彼はなんと桜井の記憶を消してしまうのでした。どうやら壱師は中国の利益を守るために動くだけの存在のようで、日本人ではなかったようです。立ち去ろうとする壱師に静音は自分の記憶を消して、次の預言者の指名を断つのだと言います。そして意識を一時取り戻す雪菜ですが、目の前には悲しそうにヴァイオリンを弾く静音の姿が。そして彼女は記憶を失ってしまうのでした。
静音の別れの言葉に反応する葵ですが、ここでこの決断が良かったのか悩みます。それを受けて葛ははじめのことに言っていた『屋根裏の散歩者』を引き合いに出し、高千穂勲の見た未来はその無数の可能性の1つでしかなく、裁けるのは時の流れだけだと。そういった話の後、燃料がもうないというトラブルが。それによって、葵は自分の力の限り爆弾を空高く押し上げることを提案します。そして葛は先に市ノ瀬とパイロットを連れて、この飛行機を降りるのでした。墜落した現場に来る葛ですが、そこには葵の姿はないのでした。
そして2年後、溥儀の皇帝即位式がひどく質素な形で行われます。そこに訪れる雪菜ですが、ふと街を歩いていると店を構えた風蘭の姿が。そしてそこには葵から送られた来た写真に微笑む雪菜ですが、そこにふとあの下手なヴァイオリンの音が。そして走り出す雪菜ですが、その前には軍隊の行進が。そして暗い歴史の始まりが予感されますが、それに葵たちがやったことが無駄にならなければいいと1人思う雪菜なのでした。
掘り下げポイント
・見えた世界がすべてではない
今回の葛の言葉で最も印象的だったのは、預言者が見ていたものは結局無数の可能性の1つでしかなく、それは決して変えることのできないものではないということでしょうか?もともと葛は未来に惹かれていたというわけではなく、あくまで過去にとらわれていただけ。そんな葛が最終的に見つけ出した答えとしてはよかったと思います
。将来きっと新型爆弾は他の国で作られるのでしょう。それでもそれを先に作って使ってしまうしか方法がないのという考えに一石を投じています。それが今後良い方向に向かって行けば良いでしょうね!
最終的にはちゃんと葛が葵を認めてくれてよかったです。それがなによりも良いことだったかも。
・みな苦しみながら答えを出す!
葛は前のところで書きましたが、葵も雪菜も棗も静音も答えを出せましたね。葵は自分1人が犠牲になってでもこの悪夢のような爆弾を処理することに尽力すること。雪菜は自分の受け取った兄からの想いを少しでも他の人に伝えること。棗は人の助けになることに尽力すること。静音は自分の記憶がなくなることで、それによって次の預言者の出現を断つこと。そして高千穂勲も苦渋の決断をしたくはないがしなければならないというジレンマを最後に決着をつけることができたことでしょうかねー。
とにかくまああのたぬきは最終的にはまさかの壱師による記憶喪失になってのエンドですが、最後の最後に壱師とは・・・。しかも中国人だったんですね・・・。全体的にはまあまあ綺麗だったと思います。少し悲しい結末が多かったですが。
総評
第2次世界大戦前の日本人による中国や満州での騒乱の話でしたが、なかなか良かったと思います。全体的に見て能力者という架空の人物たちを実在した人物たちと織り交ぜることで、リアリティも出ていてまあまあだったと感じます。新型爆弾を日本が製造していたということも史実にありますし、そういったところも良かったと思います。テーマはとても微妙なものだったので、最後までやれるかなと不安になりましたが、どうにか終了できました。
尺という面ではちょうど良く、上手いなという感じです。声優陣は外国語のオンパレードで苦戦したかもしれませんが、お疲れさまでした。そういった日本語だけでなく、外国語も織り交ぜながらアニメを進めていくという試みは面白かったです。それが今回のアニメノチカラのメインかなと思っています。少し雪菜の声の方が演技が難しかったかなと思うくらいで、基本的には見ていて違和感はなかったと思われます。
ただ全体的に見て地味な印象を受けるのは、ちょっともったいないかなと思います。話としてはまとまっていましたし、大きな欠点もあったわけでもないのですが、人気作にはなれないでしょうね。結末も悪くないのにというのが感想としてあります。前回のアニメノチカラとは別の問題が出てきた今回ですが、次回の「世紀末オカルト学院」はどういった作品になるんでしょう。まだ惨劇が起こってはいないので、ここも頑張ってもらいたいです。
緊急のアニメノチカラ第2弾ということですが、雰囲気がまた違った感じで大変だったと思います。関係者の方々お疲れさまでした。次回のアニメノチカラも期待しています。違った面白さを見せていただきありがとうございました!
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