2012年03月29日 01:08
「1年半前、あなたに空き缶ぶつけたの覚えてる?・・・全く、嫌になっちゃう!嘘でもいいから、『覚えてるよ』ぐらい、言いなさいよ・・・」by赤沢泉美
「さよなら、怜子さん。さよなら、お母さん・・・」by榊原恒一
「見えるよ、死の色が・・・」by見崎鳴
「―これが災厄を止める方法だ。これをどう解釈するかは君たち次第だ!ただ、良く考えて行動してほしい!ちゃんと考えて、周りの友達と相談して、後悔しないように・・・」by勅使河原直哉
こんばんは、続きましてアニメ「Another」の簡易草子です。今回でついに完結しましたが、内容としましては夜見山北高校の3年3組の呪いは結局恒一の年は終わったということなだけで、根本的な解決はできませんでしたね・・・。鳴を高校に常駐させて、千曳のポジションに置くことしか解決案にはならないと思いますがね・・・。しかし、最後のピースは「三神怜子」ということでしたか・・・。
それでは続きから書いていきます。それではいきましょう。
アニメ公式ホームページ(http://www.another-anime.jp/)

[Blu-ray] Another 第1巻 [初回限定版]価格 7980円(税込) 発売日 2012/03/30
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炎上で混沌を増す「咲谷記念館」ですが、あるもの(柿沼,川堀,辻井,渡辺)はシャンデリアの下敷きに、またあるもの(有田)は爆発に巻き込まれ、またあるもの(金木)は謎の誰かに刺される状況。勅使河原と望月は「殺人鬼」峯子に追い回され、ついに捕まってしまいますが、戻ってきた千曳によって助けられます。一方、鳴を探しに彷徨う恒一。金木の死体を発見し、さらに助けを求める松井に出会いますが、後ろから風見に刺され・・・。同じ頃、外では千曳が勅使河原と望月を救出して車に戻りますが、そこには有田の姿があり、また車の中には前島の姿もあるのでした。風見は「死者」を死に返さなければ、自分は助からないと錯乱状態で恒一にとどめを刺そうとしますが、そこに泉美が現れて風見を倒してしまいます。とどめを刺そうとする泉美を抑えたのが千曳ですが、泉美は状況を動かせるのは死地にとどまる当事者だけだと吐き捨てるのでした。

瀕死状態の風見を連れて、恒一は千曳と一緒に外へ出ますが、もう息をしておらず・・・。そこで鳴がいないことに気付き、屋敷に戻る恒一ですが、そこでは鳴を殺そうとする泉美の姿。懸命に逃げる鳴を庇う恒一ですが、その態度についに泉美は2人まとめて亡き者にしようとし・・・。しかし、その直前に落雷による衝撃でガラスの破片が屋敷内に飛び散り、それが刺さって絶命してしまう泉美なのでした。薄れゆく意識の中で、思い出すのが恒一との出会いであり、大切な人を失って悲しんでいる泉美に言ったのが自分も同じという言葉。最後の最後にそのことを確認する泉美ですが、そのことを覚えていない恒一ですが、いつもの調子で気丈に注意する泉美の言葉になるのでした。

火事の勢いが強まりますが、また鳴と別れてしまう恒一。そんなときに携帯で連絡を取ろうとする恒一ですが、繋がった先の鳴は裏庭いるが、来ない方が良いと語ります。どうやら、「死者」の前にいるようで・・・。鳴のもとへ行く恒一ですが、そこには倒木の下敷きになっている人の姿が。それが「死者」のようですが、鳴は前からその人が「死者」だと知っていながらも、言い出せなかったのだと呟きます。「死者」の正体は三神先生で、彼女の名前は三神怜子。夜見北高校で副担任がいるのは3年3組だけで、今年は教室の机の数が足りていたのすると、4月から災厄が始まったのは職員室の机が1つ足りなかったから。鳴は鶴嘴を持って怜子を殺そうとしますが、苦悶を浮かべながら自分が怜子を殺すのだと買って出ます。しかし、躊躇してしまう恒一。そんな様子に、鳴は以前に怜子が殺されたところを見たことを思い出したのだと教えます。それを聞いて、「レーちゃん」,「泉美の証言」,「三神家の家族の言葉」が一本の線となり、「死者」が怜子なんだと決心が付いた恒一はついに怜子を死に還すのでした。

三神家の墓の前に来る恒一と鳴ですが、三神先生のことを覚えているのは2人だけ。「8月の死者」は10人だったようですが、そこに現れるのが千曳。どうやら思い出せないようですが、今年の「死者」が三神先生というのは分かってもらったようです。災厄には気を付けろと言おうとする千曳ですが、もう止まったのかと訂正して去っていく姿を見送る恒一と鳴。帰り道で、怜子が「死者」だといつ気付いたのか質問する恒一ですが、忘れたと恍ける鳴。そんな中、鳴が携帯を川に捨てたようですが、また新しいものを持たされると漏らす鳴。それにたまには電話を掛けて良いか尋ねる恒一の言葉に照れながら良いと答えます。鳴に怜子のことを忘れることをさびしく思うことを語る恒一ですが、一通りの話を終えて災厄が終わったことを改めて鳴に確認するのでした。

後日、勅使河原と望月はMDに災厄の止め方を残しますが、最後に後悔しないようにというメッセージを添えるのでした。
個人的感想
今回はとりあえず終了しましたが、いやぁ、本当にたくさんの人が死にましたね・・・。風見の発狂と峯子の暴走がほとんどですが、史上最多の死者が出た年だったかもしれませんね。対策係全滅ですし、本当に後世に語り継がれるクラスになってしまったかもしれませんね。
「死者」は三神怜子でしたが、アナザーの意味は1人2役をしていること。なぜ、九官鳥の名前が「レーちゃん」だったり、泉美と恒一の記憶に悔い違いがあったりしたかというと、結局怜子が「死者」だからということになるわけで・・・。夜見北での心構えのその4が鍵だったわけですが、結局そこを描かなかっただけでここまでのトリックになったのも事実。憶測はできても結論を断定することは難しかったですしね・・・。
恒一が「お母さん」と言っていたのは、理津子のことを覚えていないために、怜子の姿を母に重ねていたからだと思いますが、非常に最後のシーンが切なかったです。しかし、勅使河原は今回加害者だった面が多かったような気もしますが、最後のMDでまたひと悶着あるんじゃないかと危惧したりするわけで・・・。
総評
恒一が主人公となり、「死者」が誰であるかを「いない者」鳴と探っていく物語というのがざっくりとした認識ですが、非常にミステリーとホラーの融合で独特な世界観と感じを見ることができました。「Another」というのがタイトルですが、その「別人」という意味にはいろいろなものが込められていたと思います。
まずは、「死者」つまり「いない者」ということでしょう。「生者」に対比しての1人のアナザーとしての「死者」というのは一番最初に来る認識だと思います。そのアナザーを生み出したことで、今までの災厄が生まれているのでしょうね。2つ目のアナザーは、「三神」と「怜子」。1人の人間が2人の役割を演じていることになると思います。視聴者にとっては「三神」と「怜子」は別の存在だと思っていたことでしょう。3つ目のアナザーは「3年3組」と千曳の存在。これもアナザーに該当すると思います。他にも「藤岡三咲」と「見崎鳴」やクラスメイトの死への恐怖で別人に変わっていくさまなどたくさんのアナザーがあると思いますね。
「3年3組の呪い」のある年がモデルになっていますが、各年でドラマがあると思います。そこに立ち向かう人もいますし、逃げる人もいる。非常に多種多様な人間関係の蠢く死への恐怖。そんな摩訶不思議な環境でのホラー性には非常刺激を受けました。
キャスト陣は新人から中堅を中心(一部、除く)に登用してのものでしたが、非常に将来性豊かな面々もいまして、個人的には高評価。あまり経験の長い人がいるとその人のイメージで縛られてしまうこともありますので、この布陣も悪くはないと思います。米澤さんの泉美の声にはただ驚きましたがね。
最後に、キャスト、スタッフ、制作にかかわった皆様、本当にお疲れ様でした。非常に臨場感やミステリーの素敵なオリジナリティあふれる世界観だったと思います。刺激的な内容ではありましたが、1つの新たなアニメの魅力を知ることになりました!!
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