2011年11月15日 01:05
「雨止むといいね。町中の灯りが燈ったらきっと天国からでも見えると思う。だから、燈籠に想いを書いたら、天国にいる人のところまで届くと思うんだ、絶対に!」by広野昌子
「みんな笑顔だ・・・。どの人も一人一人違う想いを持って、このお祭りに来てるんだ!みんな、今日が素敵な思い出になると良いな・・・」by沢渡楓
「悔しい・・・、ぽってが戻ってきて初めての憧憬の路なのに・・・。ぽってにとっても、あたしにとっても、特別な年なのに、何で雨降ってんだよ、バカ!」by塙かおる
「何だろう、とってもあったかい声。かおちゃんかな?また今年も見られなかったんだっけ?でも、今年はお父さんがいるから・・・。私たくさん伝えたいことがあるの、話したいこともいっぱい・・・!お父さん、私、カメラまた始めたんだよ!こっちに来て、新しい友達もできて、大好きなものや大切なものが増えて・・・。だからもう、泣かなくてよくなったんだよ!」by沢渡楓
「みんなの笑顔が見たくて一生懸命準備をしてくれた人たちやおもてなしをしてくれた人たち。この日を楽しみにしていた人や特別な想いを抱いてきた人たち。いろんな人たちの想いが重なって、いつもと違うこの町の特別な顔を見ることができたのかもしれない。私もかおちゃんやみんなのおかげで、今日が特別な日になったので。お父さんとの約束が叶ったみたい」by沢渡楓
こんばんは、今回も感動のストーリーでしたアニメ「たまゆら」ですが、本当に完成度の高さが目立っていました。今回はやっと久々に主役に舞い戻った楓のメインでしたが、約束とは「父親との約束」のことを意味していたんですねー!そして、今回はオチとしてはさよみと堂郷でほとんど持って行ってましたが・・・。
それでは、続きから書いていきます。ではいきましょう。(作品の内容や画像はアニメ「たまゆら~hitotose~」に著作権は帰属します。)
次回、第8話は「かわらない人かわりゆく時、なので」です。良かったら、拍手くださいな!多いとやる気が出ます!!


たまゆら~hitotose~ 第1巻 [DVD+CD] [Blu-ray] 価格 7350円(税込) 発売日 2011/12/21
![]() たまゆら |

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憧憬の路を久しぶりに迎える楓ですが、幼い楓にとっては始まるまでのワクワク感の割に少しぼんやりした思い出しかないようです。そして迎えるその日の昼ですが、天候は非常に微妙な感じ。そんなときにかおるに呼び出される楓,のりえ,麻音ですが、目の前にはさよみの作り掛けだったてるてる坊主を仕上げているかおるの姿が・・・。楓にとって久しぶりの憧憬の路ということで作ったようですが、そのままみんなでてるてる坊主を作るということに。どうして、楓にとって憧憬の路がぼんやりした記憶であるかというとさよみに芝滑りや冒険ごっこなどに付き合わされ、最後には前日の寝不足で寝てしまうから。今回こそと意気込む楓ですが、それを応援するかおる,のりえ,麻音なのでした。

途中でマエストロのところに寄る楓たちですが、そこで聞くのが常連の志麻子の告白。上手くいくことを願う一同ですが、結果は果たして。一方、憧憬の路の準備も着々と進み、音,香り,空腹で祭りを感じる麻音,かおる,のりえですが、そんなときに楓の前に志保美りほが現れるのでした。夜のライトアップの前にほぼろに行く楓,かおる,のりえ,麻音,りほですが、店は満席で店主と一緒に堂郷の姿も・・・。席が空くのを待つ間にみんな違う目的でこの祭りに来ていることを感じる楓。そんなたくさんの人々も笑顔になれるようにと祈る楓なのでした。

楓の願い空しく雨が降り出す竹原ですが、かおるの父曰く17時まで待ってライトアップを決めるとのこと。「願かけ燈籠」を書く楓たちですが、そこで現れたのが広野昌子。昌子が横須賀に住んでいるということ意気投合する楓ですが、父のことを尋ねられ・・・。燈籠に想いを書けば天国にも届くと言う昌子ですが、その言葉で何かを感じた楓たちは願いを書き進めるのでした。16時になっても雨は止まず、楓たちはカフェ「たまゆら」に移ります。そこで寝てしまう楓ですが、そこで感情を爆発させたかおるは特別な年に雨が降ったことを呪います。一方、楓は夢の中で父に伝えたいことを伝えますが、ふと楓を呼ぶかおるの声が聞こえます。時刻は17時過ぎ。雨はもう止んでいるのでした。

憧憬の道をかおるに連れられて進む楓ですが、自分にとっても特別な日になったと思えるようになります。一方で、それぞれの想いも交錯する憧憬の道。ある人は喜び、ある人は悲しみ、ある人は酔いしれる。そんなお祭りに心躍る楓は父との約束が果たされたと感じるのでした。
掘り下げポイント
・約束の果たされた日
今回のメインは楓でしたが、楓が主役ということで視覚が非常に効果的に用いられていた印象があります。序盤から空模様は曇り空ですが、それがみんなの願い空しく悪化してしまう様子は巧みな表現であったと思います。みんなの想いに触れてそれぞれが笑顔になって欲しいと言う楓ですが、それとは裏腹に雨はやはり降ってしまう。雨の今回の効果としては、憧憬の路の邪魔となるものであるのは明らかです。しかし、それと同時に昌子との出会いを導いてくれたもの。また、かおるの楓に対する気持ちを吐かせる役割を担っていたと思います。
予定とは違うようになってしまった憧憬の路ですが、非常に楓にとっては特別に一日になったと思います。父に憧憬の路を見に行こうと言われ、結局果たされずに死んでしまった約束でしたが、それをかおるが一生懸命に見せたいと思っている気持ちは本当に心動かされます。その気持ちが楓も感じているから本当に良い友達同士なんですよね!
楓がメインということで視覚メインの演出だと思いますが、天候以外にも竹原を訪れた人の笑顔、憧憬の路の美しさ、かおる,のりえ,麻音の表情とビジュアルが効果的になっていた感じがします。もちろん、香りや音の演出はもちろん、触角や味覚も刺激する回ではありました。
・それぞれの想い
今回、憧憬の路に想いを伝えた主要メンバーとしては、志麻子,昌子,りほが当たると思います。それぞれは全く違う世界を生きている人間ですが、それぞれが竹原で想ったことは一緒というのが何とも素敵なんですよね。それぞれの想いについて少し書いていきましょう。
志麻子は好きな人への告白でしたが、憧憬の路の力を借りてしっかりと想いを伝えたようですね。結果も良かった感じに移りましたが、それに関しては今後何か描かれることがあればいいと思います。無理だと決めつけていた志麻子ですが、相手を想う気持ちは強かったでしょうから、実際は本当に上手くいくしかなかったのかもしれませんね。
昌子は昔の故郷に戻って来ての憧憬の路。楓の父が死んでしまったことに衝撃を受けていましたが、1人で大菜気している姿は何とも切なかったですね。このシーンは楓の父の死を悼んでいると思うのが自然ですが、裏を書こうとすると自分の愛する人に不幸があったとも考えられます。自分の想いを伝える日のことですからどちらでも正しいお祭りの仕方ではありますがね。
りほは私的に憧憬の路の美しさを見たかったから。純粋な好奇心で東京から来たようですが、楓と一緒に過ごした時間にはとても色々な刺激も受けたかもしれません。りほにとっては憧憬の路を見れたことと楓たちとの時間、どちらも素晴らしい思い出になったと思います。
・かおるの特別な想い
今回の友達の中では一際目立っていたかおるですが、かおるというキャラクターは楓の前では自分の気持ちを素直には表現せず、しっかり者として振舞っています。実際のところは昔のかおるのように泣き虫で、情緒が豊かな人物。感受性が高いためにすぐに泣いてしまうんでしょうね。しかし、それを楓の前では見せないというのが優しさなんでしょう。
今年は楓が竹原に戻ってきた初めての年。だからこそ、想いが伝えられるこの憧憬の路に楓を連れて、自分の想いを少しでも伝えたい。また、楓の特別な日を作ってあげたい、そう思ったのかもしれません。父のことをふっ切って竹原に来たことには本当に嬉しく思っているのがやはりかおるなんですよね。
かおるは匂いに敏感ですが、雨の匂いもきっと嗅いでいたはず。しかし、その匂いはもしかすると湿っぽいもので、自分の悲しさとリンクしていたのかもしれませんね。雨の匂いは何とも独特なので・・・。
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