2011年09月17日 17:12
「僕は途中から幻曲なんてどうでもよかったのです。僕はただ、クリスタベルに幸せになってほしかっただけなのに・・・。どうして、僕は・・・」byダラリオ・ヘイワード
「ですが、もし誰かの命令ではなく、彼女が自分の意思であの曲を奏でたとしたら・・・」byダリアン
「さよなら、私の光。さよなら、ひとときだけの私の夢・・・」by白き少女
今回は非常に重く考えさせられる話でしたが、そんな話にゲスト登場したのが、クリスタベル役:中原麻衣さん,ダラリオ役:川田紳司さん,ケンドリック役:石塚運昇さんという布陣。個人的には、川澄さんのイメージが強かったのですが、なかなか中原さんも良い仕事をしますね!こういう淡々な役はあまりしていなかったような気がしますので、新鮮でしたね!
それでは、続きから書いていきます。ではいきましょう。(作品の内容や画像はアニメ「ダンタリアンの書架」に著作権は帰属します。)
次回、第13話「ラジエルの書架」。たぶん、おはぎが出る回ですが、それ以上にヒューイの飛行機乗りの時代の話が目立ちそう。ちなみにダリアンの登場はないかな・・・。


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少女はふと目を覚ますが、どうも機械じみた雰囲気を醸し出している。そんな彼女の目覚めにピアノを演奏している青年の姿。彼は彼女と外に出ようと提案しますが、そこで言った言葉が彼女自身が幸せになること。この2人が今回の「幻曲」の中心となるクリスタベル・サスティーンとダラリオ・ヘイワードです。

ヒューイとダリアンは公園に出かけていました。ヒューイはヴァイオリンを演奏していますが、あまりの騒音発生装置に憤るダリアン。そんなときにクリスタベルとダラリオが現れます。ヴァイオリンが壊れているということで、ダラリオに修理をしてもらいますが、それを試し弾きを始めるクリスタベル。彼女の演奏の素晴らしさに驚くヒューイとダリアンですが、いつの間にか人だかりが出来始め、焦り出すダラリオ。クリスタベルは弾き始めると止めないようで、ヒューイのヴァイオリンを借りままダラリオはクリスタベルを連れて、走り去っていくのでした。

数日後、ヒューイとダリアンは古本屋を訪れますが、そこでヒューイはクリスタベルがバルディーニの「ヴァイオリン奏鳴曲」を演奏することを知ります。バルディーニの曲は演奏できる人間がいないようで、挑戦したものも非業の死を遂げている。楽譜自体がどこになるかも分からないようで、老店主から言わせると「幻曲」。そんな話で老店主が出してきたのが、「サスティーン・ホール」の落成の知らせ。そして、ヒューイとダリアンはロンドンへと向かうのでした。サスティーン・ホールの警備員に追い返されたヒューイとダリアンですが、ヒューイはそんなときにダラリオがどこかに向かっていくのを見かけます。そして、見つけたのが機械油の匂う地下室。そこで何者かに殴られるヒューイですが・・・。

ヒューイが気がつくと、そこにはクリスタベルが現れます。ここはコンサート・ホールの裏であり、自分の部屋。そこで演奏を始めるクリスタベルですが、そこに現れるのがダラリオ。急いでヒューイとダリアンの縄を解くダラリオは、落成式が始める前に、クリスタベルを連れ出して欲しいと言います。そんなときにこのホールの支配人のケンドリックが現れます。彼は、ヒューイにもヴァイオリン奏鳴曲を聴かせると言いますが、この曲には中毒性があり、それを聴くためならばどんな命令にも従うようになるようです。芸術による革命だと語るケンドリックですが、それに反発するダラリオ。そんなダラリオに銃を撃つケンドリック。それを理解できないクリスタベルは、そのままケンドリックの命令でホールに上がりますが・・・。

瀕死のダラリオは、どうにかヒューイとダリアンの縄を解きます。自動人形の設計士だった父の汚名を晴らすためにクリスタベルを作り上げたダラリオですが、少しずつ心を育んできたのだと語り、絶命します。そんなときにクリスタベルの演奏が始まりますが、それは支配人の命令した「理想郷」ではなく破壊の幻曲「黄昏」。それを演奏する前に伝えた「逃げて」という音で逃げ出すヒューイたちは助かりますが、それが聴こえなかったケンドリックたちはそのままクリスタベルと一緒に生き埋めに。「幻曲」は永遠に失われたと文句を言うダリアンですが、ヒューイはどうしてケンドリックの命令に背いて「黄昏」を演奏したのか気になります。ダリアンはダラリオがそう設計したのだとあっさりと言いますが、その後に続けて「心」を持った可能性も漏らします。その真実はもう知ることができないと思う2人なのでした。

「ダンタリアンの書架」で白き少女と話す幼きヒューイ。飛行機でどこに行きたいかというヒューイの問いに、無理だと言う少女。そんなときにヒューイが消えて行ってしまいますが、そこで少女はヒューイが自分の夢だったと呟くのでした。
個人的解説
今回は、ライトノベル「ダンタリアンの書架」第4巻第2話の話をほどそのまま使った内容となっています。クリスタベルという自動演奏人形に心を持たせることはできるのかという問いが中心のテーマなんだと思います。心というものは非常に曖昧なもので、それは本当に人間だけが持つものなのかはいまだに分かっておりません。機械には心が宿らないと言われていますが、将来的にはどうなるかも分からない分野かもしれませんね。
今回の引きが、非常に曖昧な感じで終わりましたが、原作で言われていたその後のダリアンの言葉を引用しています。
つまりクリスタベルはダラリオの言っていた彼女の幸せというものを理解したのだと結論付けられます。だからこその警告であり、それはもしかするとという仮定付きにはなりますが、機械に心が宿ることもあるという示唆していると思います。ちなみに、クリスタベルの遺体は見つからなかったようですが、「黄昏」で破壊されてしまったというのが自然な解釈かもしれませんね。「あの男の願いは、最後に叶ったのです。彼女は、幸せの意味に気づいた・・・かつてあの男が与えてくれた優しさこそが自分にとっての幸せだったと」
個人的感想
今回はクリスタベルとダラリオの悲しい物語ですが、ある意味1つの答えを出して終わったのは良かったかもしれません。機械に心を宿すことにダラリオは成功し、それにクリスタベルが応えたというもの。両方ともおそらく死んでしまったと思われますが、その点だけが救いになっているかもしれませんね。クリスタベル役の中原さんですが、活発な役が多い声優さんですので、ここでこの役を演じるとは予想外でした。それ以上にケンドリック役が運昇さんだったのが驚きではありましたが・・・。
クリスタベルはヴァイオリンを弾くことしかできないと自分自身も言っていましたが、それは逆に言いますと、自分の気持ちをヴァイオリンの演奏に乗せることはできる。今回の引きで「黄昏」を弾いたのは、自分の今の気持ちがそうであることを表現することだったかもしれませんね・・・。
次回は男率がものすごく上がるので、その点には注目して欲しいところ。原作を読んでいると女性はラジエルしか出てこなかったような・・・。つまりダリアンは出てきませんね。(笑)まあ、オリジナルを混ぜて少しくらいだったら出しても良いのですが、たぶんヒューイの昔話を普通にするんだろうな・・・。飛行機の「撃墜王」という言葉が、次回だと結構出てくるかもしれませんね。
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