概略 梓が入部したときに記念に撮った写真。それは唯たちのおちゃらけもありましたが、今はそれを眺めながら1人呟く梓なのでした。来年は1人。果たして梓はどう解決するのか?
卒業を控えた唯たちが軽音部に来るのですが、目的は和の持ってきた卒業アルバム。そして見てみる唯,律,澪。どうももう少しどうにかしてほしいと思う律と澪。しかし、上には上がいて・・・。どうしても和に写真を替えてほしいと懇願する唯はあの手この手で説得を試みますが、さすが唯の親友というか何というか綺麗に交わされ続けます。この後、さわ子先生のチェックで校了ということですが、さわ子先生は風邪をひいて寝込んでいるということで・・・。さわ子先生が写真の差し替えをするように言えば変わると言う和の言葉を聞いて、唯がさわ子先生に卒業アルバムを持っていくことにするのでした。そして紬のさわ子先生の私生活を見られるかもという言葉で、律もついて行くことになり、それに仕方なく澪が付いて行くこと人になるのでした。そして澪に何か言おうとする梓ですが、授業のチャイムが鳴って途中で教室に行ってしまうのでした。やはりさわ子先生の家に行くのにも何も起こさないことはない唯たちですが、どうにかさわ子先生の家に到着。そして卒業アルバムの件の交渉に必死になる唯なのでした。
そしてさわ子先生の家で、寛ぐ唯たち。唯の個人写真は差し替えなしだったり、律の悪ふざけが写真差し替えの対象になりそうになったりというイベントがありましたが、基本はいつもの部室の雰囲気。時間が時間ということで料理も作ると言う紬の言葉に喜ぶさわ子先生ですが、唯が出しゃばってきて・・・。みんなでじゃんけんになるのですが、それを見て紬になることを祈るさわ子先生なのでした。しかし女神は笑いの神だったようで、見事唯が料理担当の座を射止めてしまうのでした。唯の料理に心配になりながら、そこにさわ子へ梓から電話が。どうやら唯たちがまだそっちにいるのを確認したかったようです。
そのままさわ子先生は卒業アルバムの校正をするのですが、ふと料理をする唯と律,洗濯をする澪と紬を見て・・・。その時にめくったのが軽音部のページ。それを眺めてふともうすぐ静かになってしまうと寂しく思うさわ子先生なのでした。そして夕日が沈むころにさわ子先生の高校のバンドメンバーが家に来ます。それを合図に唯たちは学校に戻るのでした。帰る前に軽音部は無くならないと言うさわ子先生の言葉に引っ掛かりを覚える澪ですが、どうも新入部員が入ることが確定しているということではと推測するのですが・・・。そして学校の前から聞こえてくるのは梓のギター音。そして部室に走り出す唯ですが、ノブを捻るときの純の声に固まります。
そしてそこで新入部員が純と憂ということが分かる唯たち。そして唯が来たことに気付いた梓とご対面。そして取った唯の行動はここから逃げるということ。それを見て演奏を流して送り出す梓なのでした。
個人的感想 今回でホントに本編は終了という感じでしたね。メインはさわ子先生のお見舞いのようですが、それと並行しての唯たちの卒業による変化というものも描かれていたような気がします。なので、今回はさわ子先生からの唯たちへの思いと梓からの唯たちへの思いについて書いて行こうと思います。
まずさわ子先生のついて。今回は風邪ということで学校には来ていないということでしたが、それを卒業アルバムの確認という布石を用意してのさわ子先生の家への流れは面白かったと思います。唯の願いはやはり唯らしい(子供っぽい)今の個人写真を替えることはできませんでしたが、目的以外のことでも楽しめる軽音部の姿はなんともほんわかしますねー。さてさわ子先生にとってはホントに最初はひょんなことで顧問になってしまった感じでしたが、今思えば昔の自分たちのようなのことを先生の立場から見るのはとても趣深かったのかなと思います。ああいった感じの生徒とはなかなか会うことができないはずなので、やはりアルバムの軽音部のページを撫でているシーンでの静かになるという台詞はその断片の1つというところでしょうか?そして梓だけとなる軽音部に心配していない様子でしたが、それはどうやらもう梓から知らせがあったからでしょうね!それをたぶん唯たちには言うなということを口止めされていたという感じかなと。
そして梓について。今回は出番が少なかったものの、どうもかなり重要な感じの話だった気がします。唯たちがいなくなったら1人になるということですが、それに憂と純を誘ってみるのはやはり普通の流れでしょう。
第5話「お留守番!」はこの流れをすんなり見せる演出というところでしょうか?冒頭の新入部員について考えている梓は、まず同級生の憂と純と誘って、新歓に臨む形を取ったようですねー。しかしそれでも唯たちのもとへ入部して、気付いてみればもう迎える立場というのも感慨深いですねー。今回は、やはり梓の性格上のこともあり、唯たちには秘密がキーポイントでしょう。唯たちには迷惑を掛けられないということもあるのでしょうが、それと同時にまだ練習段階だから心配をかけさせられないということもきっとあるのでしょうね。自分は1人でも軽音部を引っ張っていける、そんな志を感じました。ただそれでも澪にだけは話そうというところが、梓らしいというか・・・。今回の感じだと梓がギターで、純がベースで、憂がオルガン(キーボード?)ってことでしょうかねー。果たして来年は新入部員を集めることができるのか注目です。部長はきっと梓。(笑)
そして簡単に演出について。今回は日の入りが一番私が気になった演出です。さわ子先生の家にちょうど昔のバンドメンバーたちが来たことで、唯たちは学校へ戻ります。ただ学校には梓,憂,純がいて、そこで新歓の練習を・・・。それを感じて、唯はここはもう自分たちの居場所じゃないと思い、「逃げろ!」って言ったのかなっと。このシリーズの日の入りでもあり、唯たちの高校生活のそれでもある、まさにそのような一場面だと思った私でした。
総評 全体的には中弛みが見られた回もありましたが、綺麗にまとめられていた感じがします。やはり安定感抜群の内容で、いくらでも続けることができる作品という感じすらしてきます。商業的には成功で、話題性もかなりのもの。これを失敗とは言えないでしょう!
2クールしたということで、当然唯たち4人をメインにするだけでは尺は足りませんから、「
けいおん!!」は梓とさわ子先生、和にもスポットを当てた感じです。これによって憂の唯への愛の大きさ(笑),純の性格なども上手く掘り下げられていて、とてもすんなりと性格を知ることができたのは大きかったかなと。そしてさわ子先生の昔のバンドメンバーたちの雰囲気も描くことで、さわ子先生のことも少しは知れたのかなと思いますね!
そしてメインの唯たちですが、唯のキャラが少しだけ痛いかなという感じなだけで基本的には相変わらずの雰囲気で維持した形。ただ澪のプッシュは弱かったかなー。あとは相変わらずにぎやかな集団というのを印象付けるのが多かったと思います。3年はみんな同じクラスということで、この4人のクラスでの位置なども綺麗に描かれていました。やはり面白いというのが傍からのイメージで、それは視聴者と同じなんでしょうね~。
唯,律,澪,紬に対比して、梓,憂,純という形がかなり多かったのですが、それによってそれぞれが感じているのが違うことも分かります。お互いに知ろうという努力はしていて、考えてはいるのは明らかなのですが。そういうところにも力を入れたのかなと感じられました。しかし梓はどちらの雰囲気も知っていて、大変な立場という感じもしますがねー。唯たちとは最低でも1年間は別の学校ですしー。そういうところに踏ん切りがつけられたの位が最後の新軽音部の演出なんでしょうか?
最後に簡単にまとめましょうかね。安定した内容で、大きな問題なく2クールを終えたのは素晴らしいことです。そしてその中でも綺麗な演出の数々やキャラの心情の掘り下げなども効果的に用い、そういうところは文句のない内容でした。今度は映画化ということですが、この勢いを維持して突っ走って行ってほしいところです!
今回も綺麗に面白く、それでいて纏まりのあるすばらしい作品をありがとうございました。製作者の皆さま、ひとまずお疲れさまでした。
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