2010年01月24日 23:21

まず概略。前回対面した固法と黒妻。どうやらホントに顔見知りのようです。それについてファミレスで飾利・涙子に話す美琴。一方黒子は今回の件を静観するようです。しかし美琴はどうやら固法の態度に納得いかない様子。固法はどうやら風紀委員会を休みがちになっているということもあるのでしょう。そして直接固法に話を聞くために固法の家に。そこには柳迫碧美というルームメイトしかいませんでした。しかし、柳迫から固法のことが語られます。彼女は「ビッグスパイダー」のメンバーだったと。能力開発に伸び悩んだ固法は黒妻と偶然出会い、そこに居場所を作っていきます。それ中で固法は黒妻に惹かれていくのでした。
「ビッグスパイダー」のメンバーだったことにも衝撃を受ける美琴。しかしそれ以上に風紀委員会の仕事を休んでいることに納得のいかない様子。涙子の意見にもあまりその状態は改善されないようです。『黒妻』を騙る蛇谷はついに手下に黒妻追撃を命令、そして蛇谷1人になったときに電話がそこでなにやら謎の相手に何か言われている様子です。
そして美琴が機嫌の悪い状態のまま、風紀委員会には警備員からストレンジ掃討作戦の連絡が。そして固法はあのストレンジの屋上に。そこに美琴が現れ、固法に説教します。その内に黒妻も現れます。「ビッグスパイダー」のメンバーの蛇谷を助けるために、出かけた黒妻ですが、固法がその場所に行くとそこは惨状になっていて、もはや人が生きているところではありませんでした。そして「ビッグスパイダー」解体を警備員にされる前に自分でやると言い出すのでした。夜に黒子に蟠りを問う美琴。それをしっかりと受け止めて答える黒子に、美琴は何かを頼むのでした。
そして翌日、固法のところに美琴と黒子が現れます。そして、革ジャンの上から風紀委員会の腕章を着けられるのでした。そして「ビッグスパイダー」の本拠地に突撃する黒妻。そして、固法・美琴・黒子が登場。そして、戦闘に入りますが、ここは黒妻・固法だけで戦います。そしてあっという間に一掃して残るは蛇谷だけになります。追い込まれた蛇谷は胴に巻いたダイナマイトで黒妻を脅そうとしますが、あっという間に解体します。そして最後に苦し紛れの一発も届かず、黒妻は蛇谷を倒すのでした。
そして警備員が到着して拘束されていく「ビッグスパイダー」のメンバーたち。そしてそれを眺めている美琴たちですが、ここで黒妻が固法に腕を差し出します。躊躇する固法ですが、決心して「暴行傷害の罪で拘束します。」というのでした。ストレンジのあの場所に行く美琴と黒子。そして美琴はどこにでも気持ちを言うものはあると感じるのでした。
ということで今回は固法がメインのお話でしたが、それと平行して考えさせることが多かったストーリーでもあったと思います。あと少しキャパシティ・ダウンについて出てきましたね。それでは今回掘り下げるのは3点です。
・昔の積み重ねと今の積み重ね
固法は過去の自分の居場所の未練が捨てられなかったのですが、それを救ってくれたのも黒妻でしたね。昔自分に居場所をくれたのも黒妻であれば、今の自分に立ち返らせてくれたのも黒妻。今回の最後のシーンはこれをはっきりと印象づけるものだったと思います。過去の束縛を抜け出すことは難しく、ましてやその束縛が甘く愛おしいものであればやはりそのまま囚われていたいと思うのが人というものです。今というのは過去の積み重ねであり、やはりそれは大事にするのは自明の理であると思います。
昔能力の限界を感じ、孤立感に喘いだ固法はその苦しみを慰めてくれるものであれば、能力の有無に関わらず、魅力的なものに映るのでしょう。それを乗り越えらせてくれた黒妻には最後の感謝の気持ちを言ったのでしょうね。風紀委員の固法美偉ではなく、元「ビッグスパイダー」固法美偉として。
・涙子の共感と美琴の反感
固法の今回の行動。そして、過去に対して涙子と美琴は違う考えを持ちます。涙子は過去の固法の能力が伸び悩んで、居場所を求めるということが素敵で素晴らしいことだと共感します。一方、美琴は過去の思い出で今の仕事をおろそかにするようなことは許されないと反感を露にします。この違いは能力主義である学園都市での能力格差でしょう。涙子はレベル0で、能力という壁にぶつかり悩み苦しんでいるという状態があります。その状態は昔の固法のものにも似たものでしょう。学園都市で能力の伸び悩みは居場所を失うことも意味しており、それはとても不安なことです。しかし、レベル5の美琴にはそれが分かりません。能力の伸び悩みは努力の問題ということを考えており、過去のことに構っているのであれば一歩でも今を進めることが大切だと。
この両者の意見にははっきり言って、和解の糸口は難しいと思います。能力があるのを当然だと思う美琴に対して、それに憧れるだけで適性がなく苦しむ涙子の気持ちなどはっきり言って分かれというほうが難しいと思います。黒子は今回この件を静観ということで判断を明確にしなかったのは良いのかもしれませんね、どちらの意見も考えた結果だと思うので。美琴はそれが出来ないので、これが決定的な亀裂にならないか不安な感じがしますね。
・大人の黒子
蛇谷の胴に巻いたダイナマイトを見て「いつの時代の人ですの!?」はかなり面白かったです。ただ今回はこれは簡単に触れるだけにしましょう。
今回の問題にかなり突っ込む美琴に対して静観という受動的なスタンスを取った黒子。そして固法のことにああだこうだ言う美琴に対してそれを諭す姿は凄いですね。普段は欲望が先行して暴走しがちの黒子ですが、それを抜きにすればしっかりと人のことを考えているということが分かります。今回の風紀委員会の仕事を怠惰にする固法への不満を美琴に、黒子は昔の積み重ねをそう簡単に捨て去ることは出来ないと優しく伝える姿は本当に印象的でした。
それでは少し、やはりというか、ぐたりましたが、この辺で失礼します!!
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