概略 百緑に連れられて、屋敷に向かう景たちですが、ふと途中でどうして敵である自分を信じるのかと言われます。それに対して同じ半妖で女性だからと語る薄蛍と鬼灯&雪洞。百緑に、薄蛍はこれが終わったら妖人省に遊びに来てと言い、鬼灯&雪洞は橙橙も一緒にに連れてきてほしいと言葉を投げかけるのでした。その優しさに思わず、嬉しく感じてしまう百緑なのでした。
燃え盛る屋敷に先に到着した沢鷹と西王母桃ですが、続いて景たちも追いつきます。そして屋敷を見ると、乱杭の暴れた状態に怒りをあらわにする沢鷹。そして百緑は橙橙を探すために屋敷に入りますが、ある部屋で乱杭に噛まれている橙橙を見つけます。そして瀕死の橙橙は自分がお荷物だからと言うのですが、それに対して橙橙がいたから自分がいるのだと語る百緑。そんな中で橙橙息絶えてしまうのでした。そして三文芝居を乱杭に言われた百緑が激昂して、乱杭に斬りかかりますが、一蹴されてしまいます。そんな中で沢鷹と西王母桃、そして景たちが現れるのでした。
沢鷹は妖術を使って乱杭に襲いかかりますが、屋敷の者たちの妖力を自分のモノにした結果、妖力が飛躍的に上がっているようで、全く効果が無い様子。そして乱杭は沢鷹に襲いかかりますが、それを景が守ります。ただここで景が口にした西王母桃という言葉にさらに激昂を覚えた乱杭は、一気に全員を押しのけて、西王母桃に迫ります。それを庇う景と一緒に糸で締め付けられる西王母桃ですが、沢鷹と利剱たちはそれに焦り乱杭へ攻めかかります。意識が虚ろな西王母桃ですが、どうやらみんなが押されている状態は感じられるようで、そこで突羽根に言われた大切なものが増えることは素敵なことだという言葉を思い出しているのでした。一方景は、このまま死ぬわけにはいかないと思い、西王母桃に自分の気持ちを伝えます。そしてついに西王母桃が正気を取り戻し、乱杭と単騎で戦うことに。ペンダントを外し、リミッター解除の西王母桃の妖力は凄まじく、一瞬で乱杭を滅殺してしまうのでした。
みんなに駆け寄られる西王母桃ですが、一方で橙橙がやられて泣きじゃくる百緑。そんな中、突羽根のことを思い出して、屋敷の中に急いで入る沢鷹ですが、突羽根の姿はもはや骨になっていました。それに沢鷹と西王母桃は驚くのですが、百緑が最初に見たときからどうやら骨だったようで、どうやら妄執によってそう見えていたと思い涙を流す沢鷹。それを見ていて景は2人だけに突羽根は生前の姿を見せていたのではと語り出します。そして火の手がこの部屋にも迫ってくるのですが、そこを離れようとしない沢鷹。突羽根の最期は自分が見届けると言う沢鷹ですが、突羽根のことを考えなさいと言い、景たちと一緒に火の手から逃げていく西王母桃なのでした。そこに残るのは沢鷹と百緑、そして死した突羽根と橙橙ですが、そこで百緑は今のままでは自由が悲しすぎるから沢鷹に最後までお仕えしたいのだと願い出るのでした。一方、西王母桃たちは屋敷から逃げることができたようで、燃え盛る屋敷が見える丘の上からさよならのあいさつをするのでした。
時は流れて、妖人省ではいつもの生活に戻っています。しかし、そんなある日、櫛松から妖人省の解散を伝えられます。花楯がいない今、妖人省の存在は意味が無くなったと。ただ雨竜寿と櫛松はこのまま、人間と妖人の仲を取り持つ仕事を続けていくと語ります。
利剱と薄蛍,丸竜と鬼灯&雪洞,景と西王母桃もそれぞれの別れを惜しんでいるようですが、どうやらそれぞれの想いは通ったようです。そして妖人省を出ていく景,利剱,丸竜に悲しみに暮れる西王母桃,薄蛍,鬼灯&雪洞なのでした。しかし、結局景たちは戻ってきます。理由は中将を説得して、妖人省が再開されたから。そしてそのことで景と西王母桃のキスがバレてしまうのでしたw。
掘り下げポイント・景と西王母桃 もう想いが通ったと思われていた景と西王母桃ですが、まさか最後の最後までギクシャクのままだとは・・・。まあ別れのシーンでどうにか2人の気持ちが分かったから良いのですが、最終的には景があまりにも鈍感過ぎるというのが
感想ですねー。ホントに西王母桃が本心を言わないと気づかないなんて・・・。
妖人省解散から妖人省再開の件はなかなか面白かったですが、一番の被害者は景と西王母桃のカップリング。最後だからと思って、キスをしてしまったのが、まさか最後のオチに使われる事態になるなんてw。ただもっともこの3組の中で、今後の2人の関係が不明瞭なんですが、果たして・・・。
ヘタレな景のおかげで結果的に強くなった西王母桃ですが、そのおかげで自分の過去にも向き合えましたし、怖いものが無くなったようです。一方で景は西王母桃と一緒にいることで、自分の弱さを自覚してそれに立ち向かうことをするようになったと。2人はそれぞれのないものを補って成長していく雰囲気で、それなのに自分だけを卑下する性格が影響して、最終話まで2人のお互いの気持ちを知ることができなかったんですねー。なんだかんだいって、この2人はラブチキンというところでしょうか?(笑)
・利剱と薄蛍 利剱と薄蛍は王道カップリングでしたが、途中で利剱がかなりの鈍感な事実に気付いてしまい、私としてはもしかしたらこの2人は意外にダメなのかと思ってしまいましたが、あっさりと薄蛍がそういうことを言ってくれたので楽に成立しましたねー。景と西王母桃以上にこちらの方は明白なのに、両者の気持ちが通っていないとは・・・。
もう薄蛍の強さ次第かなと思っていましたが、最初の引っ込み思案な性格が改善されて、何と利剱に告白みたいな台詞を言えるまでに成長しましたねー。もしかしたら、西王母桃以上に成長したかもしれません。(笑)薄蛍も自分が言わないと利剱が気付かないと気づいたんでしょうね。以前の回の水飴のことで、利剱への愛情表現を改めたんでしょうかね?
しかしホントに薄蛍の積極性には驚かされっぱなしです。なんか利剱×薄蛍じゃなくて、薄蛍×利剱になっているんじゃ・・・。なんか言葉が丁寧なせいで騙されますが、結構性格が前向きになっていますよねw!
・丸竜と鬼灯&雪洞 ここで最大の問題は3人で仲良く暮らすことができるかどうか。指きりは3人でできませんし、丸竜が鬼灯&雪洞の両方を愛せるかが注目でしたが、やはり当たり前のように丸竜が鬼灯&雪洞を一緒に迎えに行くという台詞で万事解決。しかし、ここで両方とも想いは通っていたので、人数の問題しかありませんでしたね。(笑)
ただ妖人省が解散という言葉を聞いて人一倍ショックを受けていたのは鬼灯&雪洞なので、もしかしたら丸竜のことを愛する人以上に思っていたことも十分考えられますねー。悲しいという気持ちがあまり湧いてこない2人ですが、丸竜との別れはそれを知る初めてのことだったのかもしれませんがね。
しかし、丸竜は何だかんだ言って器が大きいそんな感じを受けました。あいなまとほっしゃんの遊び道具になっていましたが。(笑)
・沢鷹と百緑 突羽根を一緒に死のうとした沢鷹でしたが、百緑の存在によって死ぬことができなかった様子です。やはり基本的に自分1人が死ぬだけならばあのまま突羽根と心中だったと思うのですが、百緑まで道連れにはできませんからねー。結局、それぞれ大切なものを失った同士仲良く、今後暮らしていきそうな気がします。しかし何だかんだで、沢鷹は百緑のことを気に入っている気がします。
ただ気になったのはいつも間にか沢鷹が景たちと一緒にに戦っていたことでしょうか?まあ乱杭が敵なので、一緒に戦ったということでしょうかねー。ただ乱杭に圧倒されるなんて、里長も屋敷の人全員の妖力には敵いませんか・・・。ただリミッター解除の西王母桃が乱杭に圧勝したので、やはり沢鷹の妖力は弱いんですねー・・・。
そして百緑は沢鷹に縛ってもらって、楽そうですね~。縛られていないと自分が保てない性格に育ってしまったんでしょう。生きていたので、果たして妖人省に訪れることはあるんでしょうか?しかしあんな春満開のところに行くのは、一緒に沢鷹を連れていかないと。(笑)
総評 今千秋さんが監督ということで、サクラ大戦の雰囲気が少し感じられました。やはり少女漫画らしい恋模様を中心としたラブコメがメインで、安定した演出が垣間見れました。最後のまとめも感動的な終わり方にせず、ちゃんとざくろらしさを出した『オチ』が付いていたのも好感が持て、良い終わり方だったと思います。
ざくろの中では特に悪いキャラはそれほど多くいず、先代の里長と乱杭(歪んだ愛情表現でしたが)くらいしか問題のキャラはいませんでしたしねー。ただそれでもキャラ自体は魅力的なキャラは多かったと思います。特に私としては薄蛍が一番のキャラだったと思います。やはり引っ込み思案だったキャラが利剱との出会いで強さを持ってきたというのは、良かったと思います。他のキャラもそれぞれ抱えていた問題を克服していますし、そういうことで悪くなかったと思います。
ストーリー構成も無難で、演出も無難、全体的に安定して、最後までそれを失わなかったのは素晴らしいと思います。1クールであれば、高評価をしてもいいのではと思いますね!個人的には2クールほどやってくれれば、もっと丸竜と鬼灯&雪洞のことを掘り下げられたり、総角家の家族のことはもっと分かることができたから良かったと思いますが、それは贅沢なことだと思いますね・・・。
どうでもいいことを少し。EDの歌ですが、どうして櫻井さんは歌わないんでしょうね?(笑)みんなは普通に歌っていたので、1人だけ語るとは思いませんでしたよー・・・。
最後に製作に携わった方々はホントにお疲れさまでした。第1話から第13話まで安定したレベルで続けていただきありがとうございました。今後もこういう作品を作っていただけたらと思います!!
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